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現代病

2022.11.15 | Category: 肩こり,頭痛

「巻き肩」「ストレートネックやスマホ首」自体は基本的に無症状でそれ自体は問題ないのですが、「肩こりや首こり」の原因になるといわれております。 また、呼吸の一回換気量の低下など、姿勢による悪影響があるとの記事がありましたのでお心当たりのあるかたは参考にして下さい。

 

 スマートフォンの普及に伴い、スマホの操作、閲覧により、背中を丸めた姿勢を長時間とることで起きる酸欠状態や「巻き肩」の症例が、専門のクリニックに相次いで寄せられている。スマホを使い続けるときには、意識して休憩を取り、ストレッチなどを取り入れて正しい姿勢を取り戻したい。

 スマホを使う際、多くの人は自然な目線の位置よりも、下方にある画面をのぞき込みながら操作する。いわゆる猫背の状態だが、多くの人はスマホの画面に意識が集中しているため、この姿勢を長時間とり続けてしまうことになる。

 呼吸器内科の専門医で池袋大谷クリニック(東京都豊島区)の大谷義夫院長は、「スマホを使っているときの猫背の姿勢では、肺が圧迫されるので、通常に比べて吸い込む酸素の量が減る。このために全身の血流が悪くなり、肩こりをはじめ、さまざまな体の不調が表れます」と話す。

 大谷院長によると、大人は通常、1分間に15回、1日に2万回の呼吸をしている。スマホを長時間使うことで、1回ごとの呼吸が浅くなり、体に供給される酸素の量が減る。大谷医師が健康な33歳の男性(喫煙歴なし)を対象に、肺活量と気道抵抗を測定したところ、通常の姿勢で5440ミリリットルだった肺活量は、スマホを操作する姿勢では3720ミリリットルに減少。気道抵抗を合わせて算出する「肺年齢」は、通常の姿勢では「18歳未満」だったが、スマホ操作時には「41歳」と実年齢を超えていた。

 「背を丸めた姿勢でスマホを使い続けることは、軽い酸欠状態が続くのと同じ。浅い呼吸が続くと血流が悪くなり、肩こりのほか、疲れが抜けにくくなったり、体の代謝が落ちてやせにくくなったりすることもある」

 背を丸めた状態でスマホを長時間使うことが習慣化すると、通常の姿勢でも両肩が前に出る「巻き肩」になってしまうことがある。肩こりに悩む人に専門的な治療を行う肩こり研究所(目黒区)の丸山太地所長は「猫背はもちろんスマホの普及以前もあった。ただ、多くの情報を1台で得ることができ、ゲームやメッセージのやり取りもすべてできてしまうスマホは使用時間が長く、全体的に体を動かすことが減ってしまうことが問題なんです」と話す。

 例えば現在はかつて新聞や雑誌で得ていた情報をスマホで得ている人は多い。紙媒体を読む場合はページをめくるという動作が伴うが、スマホの場合は指先を動かすだけ。ページをめくる際に腕を動かすことで肩甲骨を動かし、周りの筋肉も使うが、スマホではそうした動作は行われない。「動作が減ることで筋力が低下する。すると知らず知らずのうちに、正しい姿勢を維持できなくなり、悪い姿勢が定着してしまう」と丸山所長は言う。同研究所には、最近20代の女性や10代の男性の患者も多く訪れている。「気分が優れない」「息苦しさが続く」と訴える人が多いという。

 治療はマッサージや鍼、ストレッチといった処置と、立つ、座る、歩くといった基本的な動作を正しく行う生活指導と合わせて行う。

 スマホを長時間使い、目や肩が疲れたと感じたら、ストレッチを行って筋肉をほぐし、血流を改善することが効果的だ。お薦めは胸を広げる「背中式呼吸」。椅子に深く座り、頭の後ろに手を当てて、大きく3回深呼吸する。丸山所長は「頭の重さを使って大きく胸を広げ、より多くの空気を吸うイメージ。肩こりの改善には、ハードな運動よりも、普段の姿勢を意識して変えていくことが大切」と話している。

(産経新聞ニュースより引用)

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